久しぶりに書きたくなったので

去年見切り発車をしてからブログの存在を忘れていました。

ブログ使ってまで書きたいことが無かったのも一因です。

 

僕は今年の初めから、「ホンシェルジュ 」というサイトで書評モドキをやっていました。

本の感想を適当に垂れ流すのは好きなのですが、しかしお金をもらってやっていることですから、中々自分が紹介したい本の紹介が書けないフラストレーションは溜まっていく一方でした。お金は貯まらないのに。

 

「ならブログでやれば良いのでは?」と思い立ったのがついさっき。とりあえずまた久しぶりに本とか映画とかアニメとか、自分の見たもの読んだものの備忘録をつける感じで、適当にやっていきたいと思います。

 

ド嬢の記事がはじめにあったし、とりあえずはフィリップ・K・ディックの『トータ

 ル・リコール』が面白かったので書いておこうかと思います(読んだのは半年以上前ですが)。  

 

ディックと言えばSF作家の超有名どころですが、僕は彼の著作を読んだことがありませんでした。というかSFというジャンルは大好きなのですが、あまり海外作家のSFって読んだことありません。ヴェルヌの作品を少し読んだことがあるくらい。仮にも作家を目指してるのに。そんな僕を見かねた友人がプレゼントしてくれた作品がこれです。

 

表題作はじめ、『マイノリティ・リポート』や『地球防衛軍』といった、映像化もなされているような名作を収めた短編集です。海外文学って読むのに凄く根気がいるのですが、短編集なのもあってこれはかなり読みやすい1冊でした。

例えば、ナボコフの『ロリータ』とかは死ぬ気で読み切った記憶があります。考えてみると、読むのに時間がかからなかった海外作家の長編作品なんてマキューアンの『贖罪』くらいしかない気もします。そもそも人に語れるほど海外作家の本読んでないですが。

 

『贖罪』の結末で感じるカタルシスは素晴らしいですよね。数百ページも使って、退屈なくらい丁寧に書いてきた家族間の関係と事件が、最後の数ページで、たった1行をもってして一気に結末(あえて解決とは言いません)まで押し上げられる凄まじさ。マキューアンの『贖罪』だけはぜひ前情報無しで読んでもらいたい大傑作です。僕の読んできた小説の中で、多分5本の指に入るであろう小説。

『贖罪』のようなデキの作品が書けたのなら、それだけで僕は未練なく死ぬことができると思います。それくらいに素晴らしくて、僕のお気に入りの作品。

 

閑話休題、『トータル・リコール』では「地球防衛軍」「訪問者」の2作はとても好みだったのですが、どちらにも共通するのが「人間が地上で生活できなくなっている」点。前者は戦争で、後者は放射能汚染でと理由に違いこそあるのですが、世紀末ものの、荒廃した地上と、清潔な地下シェルターの古臭い雰囲気が堪らなく好きでした。「訪問者」はどんでん返し的なオチまで最高で、とにかくひたすらにワクワクしながらページをめくって、久しぶりに、読書を純粋に楽しんでいた気がします。

 

どの話も非常に面白く読むことができる傑作短編集なのですが「結局自分はSFが好きというより、世紀末ものとかディストピアものといった、SFが好んで舞台とする設定が好きなだけなのでは?」と思わされた1冊でもあります。「吊るされた男」とかも好きですが、あれもSFでありながらサスペンス色強いですし……。

眠れないので初ブログを

とりあえず『バーナード嬢曰く。』の事が書きたいが為にブログを見きり発車させてしまった。

文章の練習も兼ねてます、文才が無いので。

 

自分は自他共に認めるオタクなのですが、ここ最近見た深夜アニメが『ラブライブサンシャイン』だけ、という体たらくっぷりで、これはいかんと思って手を出したのが『バーナード嬢曰く。』。

尊敬する先輩から「君は趣味が小説に偏り過ぎてるね」と言われたのもあって、ひとまずアニメを観ようと息巻いていたのです。

 

毎週本当に楽しみにしているショートアニメで、何が楽しみって、もう作者さんの小説(特にSF)への造詣の深さ、また(にわか)読書家あるあるをテンポの良いギャグへ昇華させてるところに尽きます。

自分は古典SFを全くと言って良いほど読んだことがなく、そちらの知識は皆無なのですが、「うわぁ読んでみてぇ!」ってなる良い販促アニメだと思います。

SF小説の格好良いタイトルが何かに使えそうで覚えちゃうやつはあるあるですね。

夏への扉』『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』『流れよ我が涙、と警官は言った』『月は無慈悲な夜の女王』とか本当にタイトル格好良いですよね。

 

しかし『バーナード嬢曰く。』を観ていて僕は気付いたのです。

これ結局小説ネタのアニメだし、僕もアニメを楽しんでいると言うより、小説ネタ、読書家あるあるネタを楽しんでいるだけだと言うことに……